証券会社について思うこと

証券会社について思うこと

九八年二月二日現在の場合、九八年二一月限、九九年三月限、九九年六月限、九九年九月限、そして九九年一二月限ですしかし、取引が成り立っているのは、ほとんどが期限の近いものが中心となっており、実際、N新聞でも九九年六月限までの三本の場しか市況欄はありません。
したがって個人投資家は株価指数先物といえば、ほとんどの場合、期近のものと思えばいいでしょう。 ただ、もっとも期近である限月の取引は、SQが決まるSQ日の約一週間前から次の月限が中心となります。

つまり、SQ日が一番近い限月の売買高はSQ日の一週間前頃から減少し、次の限月の売買高が伸びるようになります。 また、先物のSQは、三、六、九、二一月の第二金曜日に決まることになっています。
たとえば、九八年二月に三月限の先物を買い、転売せずに持ち続けた場合、SQで自動的に精算されます。 SQは二二五銘柄の最初に寄った値段から算出され、あとで発表されますので、必ずしも最初についた日経平均の値とは限りません。
したがって、九八年二月二日現在の取引の中心となっている一二月限は、SQ日を迎える一二月の第二金曜日が二日ですから、二一月四日か七日頃には、三月限に商いの中心が取って代わられるのが通常です。 この頃から、先物市場で売買されている多くの建玉は、普通、先に延ばされるからです。
一二月限でポジションを取ったからといっても、それまでに結着をつける必要はなく、勝負を先延ばしにすることも可能なのです。 私が株式市場に参入した八七年当時には、日本には株価指数先物は上場されていませんでしたが、その後八九年六月に取引が行われるようになりました。
当時は取引を開始するために二〇〇〇万円の預入金と、一枚売買するのに最低六〇〇万円が必要でした。 しかし、株式売買手数料の自由化などの流れもあり、また新興の証券会社が顧客獲得のために、こうした保証金などの金額を下げ始め、より手軽に参加することができるようになりました。
大手証券では現在も先述のように、取引開始時には最低二〇〇〇万円以上の費用が必要ですが、O証券などでは一〇〇〇万の預入金で口座が開設でき、かっその預入金を保証金に充当して売買ができるようになっています。 このように書くと「当たり前じゃないか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、昔はそれだけハードルが高く、株式先物は危険だと考えられていたのです。
九八年二月三〇日現在の一枚当たりの保証金は二二〇万円になっています。 この保証金の額はポラティリティなどを考慮して三カ月ごとに決められています。

ちなみに九八年七月から九月までは一八〇万円でした。 この保証金は精算してプラスなら当然そのまま戻ってきますし、マイナスならそのマイナス分を引かれて戻ってきます。
一三〇万円で一枚建てられるということは、先の証券会社では一〇〇〇万円で七枚取引が建てられるということになります。 ただし一〇〇〇万円で七枚張ってしまい、思惑がずれて違う方向にわずかでも行くと追加の保証金を入れなければならなくなります。
したがって、無条件に目一杯張るのは無謀です。 一〇〇〇万円ならせいぜい六枚くらいと思っていたほうがいいと思います。
なお、利益が上がった際の税金は、源泉ではなく総合課税となるので申告が必要ですが、別に難しいことではありません。 余談ですが、サラリーマンの人は会社で年末調整があるため、税金に対する関心が薄れる傾向にありますが、自分で申告して税金を払うと、税金の使われ方に対して一層関心が強くなりますので、本人にとって意味も大きいはずです。
日経二二五先物は、大阪市場に上場されており、九時〜二時、一二時三〇分〜一五時一五分の時間帯で取り引きされています。 また日経二二五先物はSIMEX、CMEでも取り引きされ、SIMEXは日本時間の八時五五分〜一五時二五分までがオープンアウトクライ、一六時〜二〇時までがATSセッションで取り引きされています。
CMEでは日本時間の二三時〜六時一五分まで取り引きされ、IMEXもホームページがあり、そこでリアルタイムの値段を見ることができます。 さて、準備は整い参入体制はできました。
ここからが本番ですが別に構える必要はありません。 個人投資家の戦略は、日経平均株価が少なくともいまの水準よりは上がるだろうと考えれば先物を買い、下がるだろうと思えば先物を売ればいいだけの話です。
そして自分の予想した水準まで日経平均がいったら、反対売買をすればいいだけです。 後述するオプションの買いと違って、時間的価値をそれほど考えなくていいですから、確信さえあれば、もみ合いに入っても慌てる必要はありません。

しかし最初の段階で、損をするか儲けるかにせよ、どの水準まで行ったらポジションをクローズするか考えておくべきです。 とくに日本人は損切りが下手です。
欧米ではストップ・ロス・オーダーと言って、最初に購入した段階で損切りのオーダーを入れておくことができます。 日本では規制があってこれはできませんが、同時でなければいいので、やろうと思えば可能です。
百発百中は絶対に不可能です。 したがって、いかにマイナスを少なくして次につなげるかということが大事となります。
要は一年なら一年という期間でプラスならいいのです。 正確には五つの先物が上場されていますが、ある特定の期日を除いて、ほとんどの取引は目先の先物の売買が中心ですので二つは掲載されていません。
九八年一二月限を説明します。 一般の株と同じで「始値」「高値」「安値」「終値」の四本値があります。
売買高が一般の株でいう出来高です。 寄り付き一万三二〇〇円で一枚買い、一万三二三〇円で売れば三〇円の儲けになります。
逆に一万三〇〇〇円で売れば二〇〇円のマイナスですから二〇万円の損になります。 至って簡単なことです。
一万三二〇〇円で買ったものを、ずっと持ち続ければ二一月の第二金曜日に決まるSQ値で自動決済されます。 売買高二万七六二二枚というのは、株の五〇円額面で換算すると二七六二万株ですから、非常に流動性があるといえるのでしょう。
したがって一般の品薄株などと違って、売買に関しては買いたいとき売りたいときに売買ができます。 さて、現物株と一番違うのは建玉でしょう。
これは一七万五五九四枚の決済されていない先物が建っているということを示しています。 普通の株は現物の買い、信用の買い、売りがありますが日経二二五先物は実態のない指数を売買しているのです。

すなわち信用倍率三倍、五倍という概念はありません。 一〇〇枚の売りには一〇〇枚の買い物があって初めて値段がつきます。
今回の例を取ると、一七万五五九四枚の買い持ちと売り持ちがあることになります。 ただ気をつけなければならないのは、先物の売りがたくさん建っているからといっても、すべてが弱気ということはありません。
よく新聞に出てくる「裁定取引」と言って、先物が理論値以上に買われていた場合、先物を売り、現物を買っておけば、リスクがほとんどなく利益を得られるので、証券会社の自己売買部門がそのような取引をしています。 先物の手口は毎日発表されています。
日本の証券会社では大手の他に極東証券や安藤証券の手口がよく見られますが、SIMEXとの裁定取引ですので重視する必要はありません。

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